放送大学に入学希望のみなさまへ
出願票(願書)を記入する前に是非読んでください。



全ての希望者が知るべき重要な事項について。


 科目登録について
 科目登録は半年分です。1年ではありません。放送大学は半年毎に科目登録の申請を行います。ですので、学生は半年毎に学習の計画を立てるのです。第○学年の言葉に引きづられ科目登録を間違って1年分申請してしまう人は物凄く多いです。あなたが学びたい科目数は半年分ですよ。間違えないで下さいね。

 印刷教材について
 出願票の裏をご覧下さい。科目登録の部分に印刷教材の欄があります。もし、この印刷教材が不要の場合は2単位に対して1000円の割引があります。ですので、印刷教材の値段は1000円だと思ったら大間違いです。実は全く同じ物が、定価は4800円から1398円の幅があります。「必要になったら後から買ったら良い、もったいないからとりあえず、授業のみで勉強をしよう。」と思って、いざ授業が始まったら、慌てて印刷教材を1000円と思い買おうとしたら、2倍も3倍も払わなければ購入する事が出来ない事実を知り非常に落胆して購入した人が毎年非常に多く見られます。もし印刷教材をお持ちでなければ、迷う事なく、印刷教材は必要に○をしてください。

 単位制について
 特に高校から入学してくる方には馴染みが無いと思いますが、放送大学を始め、通常の大学でも大学の履修の方法は「単位制」を取っている事です。単位制とは科目名や科目の内容に関わらず、とにかく、学んだ科目に対して試験を受け、合格したら所定の単位を貰え、その単位が卒業要件まで到達したら晴れて卒業となる仕組みです。具体的には「英語1」と「英語5」は内容でもレベル的にも違うのですが、単位的にはどれも2単位です。共通科目の外国語は卒業要件に6単位以上とあります。ですので、オーソドックスに「英語1」「英語2」「英語3」と履修しても6単位ですし、もっと違う語学に触れたいならば「ロシア語1」「韓国語1」「スペイン語1」と履修しても6単位です。放送大学の場合は放送授業ならば2単位、面接授業ならば1単位が貰え、とにかくその合計が124単位になれば卒業となります。

高校ならば、学年毎に習う科目が決められ、それに沿って授業が進む仕組みですが、放送大学の授業は全て学生自ら習う科目を選択しなければなりません。大学は学生に合わせて科目毎の細かい管理など出来ないのです。ですので、科目名も科目の難易度も関係無く、小学校の朝のラジオ体操のスタンプの如く一律に単位制で扱うのです。

全科履修希望のみなさんへ

 放送大学は教養学部の単科大学です。ですので学位としてはどの専攻を卒業しても学士(教養)です。ある種の科目を専門的に深く学んでも、広く浅く学んでも、放送大学卒は全て一律に学士(教養)しか取得できません。ある人は心理学を深く学んだ、ある人は数学を深く学んだ、等々、放送大学卒業者を一律に評価する事は実質上不可能です。しかし、世間は教養学部卒としか評価しません。極普通の人が心理学の人を見る際に心理学部卒と教養学部卒とどちらを高く評価するでしょうか。

 そこで、是非皆さんに知って欲しい場所があります。「学位授与機構」です。ここでは放送大学で修得した単位を使って、さまざまな学位を取得できます。そして、上手に組み合わせたら、放送大学を普通に卒業する単位数で、何と学士(教養)を含め4種類の学士を得る事も可能です。例えば、学士(教養)、学士(心理学)、学士(教育学)、学士(英語)のように放送大学が開講されている300以上の科目の組み合わせにより、自分に応じた学位を取得できるのです。

 放送大学と学位授与機構は別組織です。この事は留意してください。放送大学は共通科目、専門科目と分けてあっても、学位授与機構にとっては何も関係がありません。そして、学位授与機構は修得した単位に対してかなりの柔軟性を持っています。例えば「物理化学」の単位は「物理」なのか「化学」なのか、その判断は申請者自信にまかせてあります。

学位授与機構のホームページへGO

編入学希望のみなさんへ

 単位の認定について 
 よくある疑問に、例えば、「私は英語の専門学校を出ているから英語Tの単位は認定されるのか」と疑問があります。この場合は「英語T」の認定ではなく、外国語科目という大枠での認定であり、外国語科目の英語Tの認定などという、科目名毎の認定は存在しません。放送大学からその専門学校を見た場合、その学校で習った科目名や単位は漠然とした参考にはなりますが、放送大学の個別の科目に対応した具体的な認定など出来ないのです。この場合、英語の専門学校を卒業している以上、外国語科目の認定最大枠の6単位は認定されるはずですから、そらに放送大学で「英語T」を科目登録して合格した場合、外国語科目は6単位+2単位なので放送大学的には「外国語科目、修得単位8単位」となるのです。

3年次編入の場合、認定は共通科目から48単位、専門科目から14単位が認定されます。卒業要件は124単位の内、共通から36単位以上、専門から64単位以上です。36+64=100単位分は既に決められた単位数です。残りの24単位は各個人の好みによって専門科目と共通科目の境なく取る事が出来る単位数です。とりあえず、このどっちつかずの単位数を「流動的単位数」と呼ぶ事にします。この流動的単位を全て共通科目に当てた場合36+24=60単位です。既に編入の認定は48単位される事になっていますので、残り僅か12単位しかあません。12単位とは放送授業では6科目分です。もし、この共通科目で外国語、保健体育科目の認定が無い場合は、4教科がこの外国語と保健体育に取られてしまい、自分が興味ある共通科目は現実的には2科目しか選択出来ません。そして、具わいが悪い事に単位の認定がわかるのは放送授業の真っ最中です。つまり、科目登録がとっくの昔に終わっている段階なのです。ですので、共通科目を最初に科目登録してしまうと、死単位が発生する可能性があるのです。

 初めての科目登録は専攻する専門科目から申請してください。3年次編入学の場合、他大学や専門学校からは最大62単位認定されます。殆どの場合、62単位全て認定です。しかし、その認定も専攻する専門科目からは一単位も認定はありません。例えば、編入の際に「人間の探求」を専攻する場合、人間の探求に係わる単位は編入学の際一切認められません。言い方を変えると、自分が学ぼうとする分野くらい、甘えるなと言う事になるでしょうか。そして、死単位が発生する事はありません。

 入学当初は溢れんばかりの学習意欲だと思いますが、どうしても共通科目を最初に選択したいのであれば、2教科で止めてください。残りは専攻の専門科目から選択してください。

 
ここまで読んでも何の事だか全く判らない方へ
 とにかく自分が専攻したい専門科目から半年間に自分が出来ると思う科目を選んでください。

中学卒の方へ
 放送大学の入学資格は「学びたい気持ち」です。中学しか卒業していなくても学びたい気持ちさえあれば入学が出来ます。ただし、条件があります。まず選科履修生として一般科目から人文、社会、自然の各分野を最低1科目、合計16単位修得する事です。その後はれて全科履修生として本当の大学生になる事ができるのです。そして、この16単位は全科としての卒業要件に含まれるため、結局高校卒も中学卒も卒業までの道のりは変わりありません。放送大学は「学びたい気持ち」を尊重する大学です。